ロンダルキアへの洞窟

浮き輪まんおいしい

視点の違いと考え方の違い 「洗脳」レビュー

理解されたいのにされない、そんな経験ってありませんか?ありますよね?僕はあります。

自分が絶対に正しい、または自分が尊敬している人が絶対に正しい。そう確信しているのに誰にも理解されない。そんな貴方は他者、または自分に「洗脳」されているのかも知れません。

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RADWIMPSの「洗脳」は何かに心酔している人の気持ちを的確に表現してる名曲だと思います。洋次郎パネェ。

そもそも論として個人的に大好きなんですよねこういうRADWIMPSのダークな曲。

「おしゃかさま」とか「揶揄」とか初めて聴いたのが中学生くらいの頃だったかな?ええ、もう厨二心ぶっ刺さりですよ。

「君の名は」で「前前前世」が大ヒットして、もうこういう暗い曲調で歌詞で魅せるみたいな曲は少なくなるかな?って思ったら「サイハテアイニ」とセットでこんなもんぶっ込んできましたね。洋次郎パネェ。

野田洋次郎の真髄って歌唱力とかメロディーラインの巧みさとかじゃねくて普通に歌詞なんですよね。これマジ。この曲ではそんな洋次郎の良さが十二分に発揮されてます。

「なぁ 俺が病気だって言える根拠なんかあんのかい
別にあんた喜ばすために産まれてきたんじゃない

あんたとてそうでしょう 臭いものに蓋しよう
信じたいものだけを信じて きたんでしょう?」

初っ端の歌詞がこれですね。インパクトえぐ。

曲のストーリー的には主人公が「お前は病気である」って言われたんでしょうね。

それに対してあんた喜ばすために生まれてきてないぞ。と信じたいものを信じてる俺とお前の何が違うのか。と反論してるわけです。

人間って自分が理解できないこととかがあると防衛本能のような感じで否定から入ると思うんですよ。

所謂普通じゃないと言われてる奇人変人たちも自分の価値観を元に普通に生活している訳で、そんな人達からみたら僕たちの方が普通じゃないってなる訳ですね。

「小と中と高で必死こいて手にいれた邪見と偏見と
穿ったその思考を 取り払うのにもひと苦労
さぁ今日からはどうしよう あぁちくしょう 有象無象 もう騙されやしないぞ」

続く歌詞なんですけど、小中高で手に入れた常識や考え方なんかを邪見偏見と切り捨ててもう騙されはしないって意思表明してる感じですね。

この時点で主人公と主人公を否定している人との間に差異はないですよね。

「お前は病気だ」という人に対して「うるさい、信じたいものを信じてるんだ。小中高の身につけた凡庸な価値観に従ってるお前の方が異端だ。もう俺は騙されない。」

水掛け論ですよね。どっちが正しい正しくないではなく、意見の違いでしかないです。

「ハナっから 自分に○を 僕に×をつけてさ
頭ごなしに 振りかざした その君の正義の
薄いこと 寒いこと 鼻で笑ってしまうよもう
君じゃないよ 『君の幸』の定義決めた奴は そう」

個人的に1番好きな歌詞はここですね。異端者の心の叫びって感じで。

恐らくですけどこれ書いた野田洋次郎はどっちかって言ったら異端者側にいたと思うんですよ。てか、実際普通に病気とか言われてたんだと思います。

だけど異端者肯定の曲を書くんじゃなく、しっかりと歌詞を見ると「ま、どっちもどっちだな」って思える辺り上手いですよね。ほんと洋次郎パネェ。

この現代社会ではみんながみんな何かに「洗脳」されています。好きなアーティスト、学校、親、尊敬している人、環境、etc

悪いことじゃないですけど、やっぱり自分の意志を持てて僕は良かったなって思います。何者にも寄りかかってないですし、自分で言うのもなんですけど「洗脳」はされてないと思います。僕。

色んな視点をもって物事を俯瞰して見れるんですよ。凄くないですか?

よく「何考えてるかわかんない」って言われるんですけどそりゃそうだろうと、お前の凡庸な価値観とは違うんだぞと、教養が違うと。

勝手な価値観で僕をはめないで欲しいですよね。一般的にとか常識的にとかいう単語好きじゃないです個人的に。

 

 

あれ?